きつい？きつくない？配送ドライバー業界密着レポート
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ブラックな仕事と思われがちなルート配送の仕事。その実態とは？「きつさ」や「働きやすさ」を解説します。
トラックドライバーと言えば、長距離間を運送する大型トラックドライバーの印象が強いかもしれません。例えば北海道から東京まで、大型トラックで日本を縦断するような移動であれば、それなりの体力や技術が必要になるでしょう。
一方、中距離間を走るルート配送ドライバーの場合は、基本的に、その事業所が受け持つエリア内の配送先を順番に回っていくという仕事です。運転するトラックは2t～5tとなっており、比較的柔軟にシフトを決められる可能性が高いので、経験や体力的なハードルも、長距離ドライバーに比べて低いと言えるでしょう。ただし、致命的にドライバーが不足しており、休みが取れない、拘束時間が多いという会社も一定数存在するので、転職する場合は事前にしっかりチェックしてください。
未経験者の方、特に女性や腕力に自信のない方が心配されるのが、荷物の積み降ろしではないかと思います。しかし、実際にはあらかじめ商品が積まれたカゴ車の配送・改修がメインの業務もあり、一概には言えません。慣れや経験によってカバーできる点も多いでしょう。また、トラックの運転に慣れていない、その地域の土地勘がないという場合でも、運転指導員などによる研修を行うことで、経験値を上げていくことができます。
一方で、「きつい」と思われる点は、店着時間が決まっている場合、時間に追われる可能性があること。予期できない渋滞や交通トラブルなどがあった場合など、時間との闘いになってしまうケースもあります。ただし、基本的には配車担当が、ドライバー個々のキャパシティに合わせて、無理のないシフトを組んでいます。早めに行動・準備をして、余裕のあるスケジュールを確保できるよう心掛けてください。
一番大きいのは、人間関係の軋轢やしがらみといったことに悩まされることが、ほとんどないという点ですね。実際、他の業種や職種からルート配送ドライバーに転職された方からは、この点がよいという声が多く聞かれます。もちろん得意先に荷物をお届けするという仕事ですので、コミュニケーションは必要ですが、普通に人と対応できる方であれば、まったく問題はありません。
一方で、仕事のフォローや柔軟なシフト調整を行き届かせるためには、配送ドライバー同士の仲間意識が重要なポイントです。配車担当とベテランドライバーが一丸となって、未経験者などをフォローできる体制のある会社が、配送ドライバーにとって働きやすい環境だと言えるのではないでしょうか。
取材協力
NTSグループ・株式会社キョウエイ
「家族主義」をモットーとしており、ドライバーひとり一人の悩みや希望に対応するという方針を実践。例えば他業種からの転職者には、安全運転指導員によるトラックの同乗指導からはじまり、荷物の積み降ろしかなどの研修をしっかりと行います。
また、「希望休」「希望時間」制度があり、勤務時間のシフト調整に柔軟に対応。例えばお子さんの学校行事がある、育児や介護などの都合があるといった場合にも、可能な限り希望に沿うよう調整。配車担当からドライバーに至るまで、一丸となってフォローを行います。