きつい？きつくない？配送ドライバー業界密着レポート
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トラック運転手はAT限定でも運転できるのか？そもそも採用してくれる会社はあるのか？勤まるのか不安を感じてもしかたありません。中には「トラックはMTだけ」と考えた方もいるでしょう。
運転免許を取得したらトラック運転手をしてみようと考えている方なら、免許取得ための前段階から計画を建てなければなりません。その疑問を解消する基礎知識や情報をご紹介します。
AT限定免許でも、トラックがATであれば運転できるためトラック運転手になれます。注意したいのは求人募集をする会社の方針次第という点です。AT限定免許でも運転できるトラックを所有し、人手不足解消対策のためAT限定免許しか持っていない方でも積極的に採用している会社なら問題ないでしょう。
ただし、中にはMTのトラックしか所有していない会社もあります。そのような会社ではAT限定免許だとトラック運転手として採用されるのは厳しいです。しかし、ATのトラックの導入を積極的に行っている会社は確かにあります。
トラックの場合、普通自動車のATではなくセミオートです。セミオートはAT限定免許でも運転できます。「自分はAT限定免許しか持っていないから無理」とあきらめることはありません。
オートマ限定でもトラックがオートマやセミオートなら問題ありません。ただし、普通自動車免許なら車両総重量3.5t未満、最大積載量2.0t未満までしか運転できないのです。
平成29年3月12日以降、普通免許と中型免許の間に準中型免許が新しく設けられた点にも注意してください。法改正以前の平成19年6月2日～平成29年3月11日までは普通免許で車両総重量5t未満、最大積載量3t未満まで運転できました。
法改正以降、普通免許では車両総重量3.5t未満、最大積載量2t未満までしか運転できなくなったのです。ただし、法改正前の、平成29年3月11前に普通免許や中型免許を受けている方の場合、改正後も同じ範囲の自動車を運転できます。車両総重量5t未満及び最大積載量3t未満の限定が付された準中型免許とみなされるため、当てはまる方は混乱しないよう確認しましょう。
一昔前はトラック運転手になりたくても、企業の多くがMTのトラックばかり採用していたため、AT限定免許だけだと雇用されないことが多かったのです。
しかし、時代の流れで社会と共に、物流業界で変革が求められるようになりました。ネット通販やオークションの登場が大きな影響を与えています。利用者が多くなれば商品を配送するための運転手が必要となり、結果、人手不足に悩まされるようになったのです。現役で働いている方高齢化が進んでいることも理由のひとつとして挙げられるでしょう。
若年層もMT免許にこだわらず、操作も取得も比較的簡単なAT限定免許を取得する方が増加した背景もあります。その問題を解決するセミオートマは、物流業界にとって救いとなりました。
企業もセミオートマのトラックを導入するようになり、AT限定免許しか持っていない人材でも採用できるようになったのです。物流業界は人手不足を解消する流れとなっているため、AT限定免許しか持っていない方でもトラック運転手の需要はあります。
トラックは大きく分けて「小型」「中型」「大型」に分けられます。小型は小回りが利くため、街中を走り配送で活躍し、中型以上は4tからで小型トラックと比較すると多くの物を運べます。一般的に、短距離、中距離で使われていますが、長距離配送も大丈夫です。
大型は中型以上のトラックで、車両総重量は11t以上、最大積載量は6.5t以上で、中距離から長距離まで多種多様な物を運べます。小さくても大きくても仕事内容は「物を運ぶ」ことに変わりません。物の量や大きさや距離によって必要となるトラックの大きさが変わるのです。
AT限定免許しかなくてもトラック運転手にはなれます。ただし、会社がセミオートのトラックを導入していることは最低限の条件です。
また、平成29年3月12日以降に普通免許を取得した方は車両総重量3.5t未満、最大裁量2t未満のトラックしか運転できません。準中型免許、中型、大型と免許が必要です。しかし、普通免許でも運転できるセミオートのトラックを採用し、AT限定でも受け入れている会社はたくさんあります。AT限定でもトラック運転手を募集している求人を紹介していますので、ぜひご参考にしてみてください。
トラックに限らず自動車には「AT（オートマ）」「MT（マニュアルトランスミッション）」「セミオートマ」があります。その違いをまずは理解しましょう。特にこれから自動車免許を取得しようとしている方には必須の基礎知識です。
ATは一般的に普通自動車でも普及しているタイプです。MTは運転するためにクラッチペダルを踏んでギアチェンジを行わなければなりません。ATはアクセルを踏めば、自動で適切なギアに変わっていきます。
シフトレバーも前に走るときはDに入れ、バックのときはR、駐車するときはP、上り坂でパワーが必要なときは1速、2速に入れるだけでいいため一度把握すれば操作は簡単です。シフトレバーをDに入れておけば、後はブレーキとアクセルとハンドルだけで運転できます。
MT（マニュアルトランスミッション）はATと違い、運転のために求められる操作がATより多く複雑になります。MTで発進するだけでも、シフトレバーの操作や半クラッチが必要です。
発進する場合、ブレーキの隣にあるクラッチペダルを最後まで踏んでからシフトレバーを1や2に入れます。それから半クラッチを行わないとエンストを起こして自動車は止まってしまうのです。
運転中もスピードアップや減速のためにクラッチベダルを踏み、シフトレバーをひんぱんに動かし、適切なギアに入れなければなりません。MTはATと比べて運転時により多くの操作が求められるのです。
クラッチペダルやシフトレバーの操作はエンジンの動力をタイヤに伝えるために求められます。自動車にはエンジン側とタイヤ側には回転する円盤があり、クラッチペダルを踏んでくっつけたり離したりして、動力を伝える、遮断する仕組みなのです。
ATはギアをDに入れると自動で進みます。しかし、MTは半クラッチという操作をしなければなりません。クラッチペダルを踏むと、円盤が離れてタイヤにエンジンの動力は伝わらなくなります。遮断されている状態から一気にクラッチペダルから足を離して円盤をくっつけると、タイヤ側の円盤は動いておらず、エンジン側の円盤だけ回転している状態になりエンストが起きます。
発進するにはエンジン側とタイヤ側の円盤の回転を同調させなければなりません。半クラッチが必要な理由はここにあります。踏み込んだクラッチペダルから徐々に足を離す操作をすることで少しずつ円盤がくっつきます。するとタイヤにエンジンの動力が伝わっていき回転が同調して、エンストを起こさず発進ができるのです。
セミオートマは「MT」と「AT」のいい点を合わせたタイプです。速度を変えるための操作はMTのようにシフトレバーで行います。ただし、ATと同じくクラッチペダルがないためクラッチペダルを踏む、半クラッチが不要です。変速という部分ではMTと同じく運転手には自由度がありますが、ATよりシフトレバーを操作する分負担があるのは否めません。
セミオートは2tトラックや商用車で採用されていることが多いです。ATの弱点として燃費の悪さがありますが、セミオートマは安定的な燃費効率が期待できます。また、AT限定免許しかない方でも運転できるのがメリットです。
取材協力
NTSグループ・株式会社キョウエイ
「家族主義」をモットーとしており、ドライバーひとり一人の悩みや希望に対応するという方針を実践。例えば他業種からの転職者には、安全運転指導員によるトラックの同乗指導からはじまり、荷物の積み降ろしかなどの研修をしっかりと行います。
また、「希望休」「希望時間」制度があり、勤務時間のシフト調整に柔軟に対応。例えばお子さんの学校行事がある、育児や介護などの都合があるといった場合にも、可能な限り希望に沿うよう調整。配車担当からドライバーに至るまで、一丸となってフォローを行います。